夕方18時、終業の合図と同時にバックパック1つで、ウチは羽田空港に向かった
急いで買ったお弁当と缶ビールを片手に、福岡行きの飛行機に飛び乗る
外はもう真っ暗、そして滑走路のランプが美しい
機体が雲の中に突入し、見えないボーダーラインを越えていく
そこで一気に日常の色々なことが頭から離れていき非日常モードに切り替わる
そんな瞬間が好きだ
ベルトサインが消えると、足下からビールを取り出し、うちらの小さな酒宴が始まった
福岡空港は新幹線が停車する博多駅や繁華街の天神駅まで、地下鉄で約10分でアクセスできる便利な位置にある
到着ロビーから地下鉄改札口まではちょっと歩くものの、空港から20分以内にはホテルのフロントへ、たどり着いたのだった
仕事後でも、このスリムな移動なら休前日の夜を過ごすに色々な可能性を秘めるルートだと思う
さてチェックインしたのは天神駅真上のパルコ内にある『BOOK AND BED 』
フロントの壁は文庫本を重ねたユニークな造り
iPadひとつでチェックインや支払など出来るようになっていてスムーズだった
施設の使い方などは、外国人にも対応できるよう、日英二ヶ国語の説明をiPad画面をスワイプしながら見せてくれた
でもなぜか英語のフォントの方が大きくて、日本語はその下にオマケのように小さく載っていた
老眼なウチはつい大きなフォントの英語を目で追ってしまったじゃないか
日本人のろう者にもこの画面説明が使えることを悟ったスタッフは
次回、日本語フォントを大きくしてくれるだろうか
ディスプレイされた雑誌の中に興味があれば取り出せる仕様になっている
本棚の裏がベッドになっており、寝台列車のようでワクワクする
読みたい本は選び放題 枕元にもっていき、眠くなるまで本を読む
この空間、みたことがある… 思い出した!
愛車キャラバンをキャンピング仕様にしているのだけど
その空間に似ていたんだ
だからか、違和なく、ぐっすり寝落ちできたのだった
漫画喫茶と似ているけど、違うのは泊まることを前提としていること
シャワーやトイレは清潔で使いやすく、ベッドにはちゃんとしたフトンが用意されている
そしてチョイスされている本は海外のものや10年ぐらい前の懐かしい雑誌だったり
手に入りにくい名書だったりする
ウチの好きな「TRANSIT」など旅向けの雑誌もおいてあったし、見たことのない絵本もある
外国人のゲストも何人か泊まっていて、彼らは日本の雑誌にも興味津々だった
部屋でくつろぐのではなく、色々な本を思いきり読みふけりたい人にピッタリだ
秘密基地のようなベッドに寝転がりながら、ね
『本屋で泊まれたらいいのにな』と思うなら、きっとこの宿に満足するだろう
宿泊情報
BOOKING.COMで予約 2人部屋5940円(価格は変動します)
食事は同じフロアのオサレなカフェや地下一階のコンビニで調達可