毎日を旅するように暮らす筆談トラベラーのサイト

ガンジス河・漂流する花

ガンジス河の対岸へ
建物らしいものはないが、小さなテントと数匹の馬がいた

朝陽のあたる栄えた東側と違い、対岸は不浄の場として考えられたらしい
でも少しずつ見方も変化していく

色々なものにまみれた岸より、こちら側は静かで女性の沐浴も多かったように思う


つむじ部を少し残して丸刈りした男性は身内の誰かをなくした遺族の印である


花売りの少年がやってきた

聞けば1個50Rp、言い値通りに、それを受け取った


紙皿に花と、スライスしたロウとヒンズー語が書かれた紙切れ
そして、すりきれたマッチが3本

風がきて、火を吹き込む

ヒマラヤ山脈の一滴は色々な所を経て大河となり、ここにつながっている

この液体内に染み付いている歴史は、色々なものを吸収して排出し漂流していきながら、海へ向かうのだろう

弔いの花を川に流す

永遠の旅へ出た人たちを想う
燃えながら流れていく、その花は夜になっても、様々な人の手によって続いてゆく

暗闇の中に浮かんで流れる火の花は川の流れの早さを教えてくれた
心の中を流れる何かとそれを重ねていった

今もまぶたを閉じると、その光景が焼き付いている