ガンジス河のボードにのってみた
インド人の青年がパドリングしながら英語で語り始めた
乗客はウチとMHだけだ
ジェスチャーで”聞こえない”を伝えたけれど、止まらないラジオのように彼はしゃべり続けた
きっと暗記しているのだ
ボードはゆっくり進むので時折、お客がやってきた
それを狙って、鳥のエサ売りがくる
エサをまき、鳥に囲まれるの図
このパドルもボードも彼の手作りだそうだ
竹に木の板をカスガイで打ち込んでいる
そのパドル、めっちゃ重くて、左右対称に漕ぐのも難しい
カーボン、アルミパドルに甘えたヘナチョコなウチの腕には重い抵抗で舟が進むのもやっとだった
「見てごらん」
彼は自身の手を差し出す
豆だらけの硬い皮で覆われて、日頃の労働を物語っていた
この手で明日を築くのだろう