20代のある日、知り合った旅人から「これ、トロールが気に入るはずだから」と貸してくれたのは
少々くたびれた本、蔵前仁一の「ゴーゴーインド」
1泊100円以下で泊まれるドミトリー
30円のカレー
何ヶ月も同じベッドでたむろする暮らし
どれも知らなかった世界がそこにはあった 体内に電撃が走り、鼻息荒くページをめくったものだった
あれから時間が経過し、ゴーゴーインドの舞台『サダル・ストリート』はだいぶキレイになったと聞いた
それぞれの土地には、旬というものがあるのだろう
多くの旅人が刻んできたであろう物語に想いを馳せながら…珍しくシャイなオッチャンのチャイをすするのだった