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気長に待つという暮らし -ネパールの食堂で-

停電があるからなのか、冷凍庫や電気レンジを見かけることはない
ローカルな食堂ではメニューがなく、オーダーしたら届くまで30分以上になることもある

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フライドポテトなんかもそうで、オーダー受けてから、ジャガイモの皮をむくことから始まる
冷凍ポテトにはありえない、舌がヤケドしそうなアツアツの湯気。そんなイモの食感に口に運ぶ手がとまらない

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山奥の小さな村で、[ミルクティ]を頼むと、今度はヤギの乳しぼりから始まるぐらいだから、

牛乳を冷蔵庫で二週間保存するなんてこちらでは気絶してしまうぐらいかもしれない

そして、チキンを頼んだら、奥から父ちゃんが出てきて
右手には包丁、左手には大きなタライを抱え、近くで闊歩していたオンドリに狙いを定めた…
数分後、解体されたオンドリを村の人たちが集まって、誰もが目を輝いて見つめていた

何気にオーダーしたチキンが今日ココで命を断たれ、村人には久々のごちそうとなった
鶏が1羽いなくなった路上をみていたら、『もう気軽に肉とか頼めないな』って思った
でも出された料理は本当に美味しかった

まさに命がけの食卓、じっくり時間をかけていくことは食べることに対して丁寧に感じる
気長に待つという日々は、そんな大切な時間を紡いでいくのかもしれない