毎日を旅するように暮らす筆談トラベラーのサイト

ジリからジリジリと3 -道の続き-

続き
スタックしたバスを見に行ったドライバーが
1時間経過しても戻ってこなかった

夜のカーテンの幕がおりて、すでに真っ暗になっていく

もちろん街灯もネオンも何もない

待つのも飽きてきたので、うちらも現場へ
そこでみたものは…
[10十BeaM]裏山雪野海で戯れるTrollOfficialBlog
スタックしたバスの後ろを押す乗客と
バスのフロントにヒモをくくりつけて引っ張る人たちがずっと格闘していた
でも、ただのヒモは勢いよく切れてしまって使い物にならない
(リーバイスのジーンズが牽引ロープ代わりになれたのか試してみたいと、今になって思う)

激しくぬかるんだ泥道をたった1人の男がスコップで突貫工事を始める!
道具を持ち合わせていない他の人は素手で堀り始めた
だが、しかし。タイヤは空回りするばかり

そりゃ、そうやねん!(と、あゆさん風に)
半数以上の乗客を載せたままバスを押していたのだから

指定席ではないので、せっかくの席をとられたくないといい席に座ってる人は降りたがらなかったのが裏目に出て
結局、前に動けないバスはバックして道路脇に置き去り、乗客全員降りて、次の村まで歩いていくことに…

うちらのJEEPは悪路をバウンドしながらも見事にクリアしていったが
バス乗客50人位が一斉にJEEPにめがけて、詰めかけてきた
無数の手と目が後部ドアに吸い込まれそうになり、これには恐怖ですらあった

結局、生まれたばかりの赤ちゃんと母親だけを乗せ
バス荷台に詰めた大きな荷物をJEEPルーフに載せて峠の上のロッジまで辿り着いた

4駆ジープの存在を考える
日本のキレイな舗装路でかっ飛ばすピカピカに磨かれたJEEPを思うと複雑な気がしてきたんだ
(自分も昔、ジムニー愛用してたのだ)

闇の中で星のように灯るロッジに辿り着き、ただ薪ストーブの暖と
体内に染み込むMilkTeaがありがたかった
これも道があるから届けられたものだろう
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それにしても久しぶりにワイルドな男をみた
名誉高き野生あふれるドライバー
パリーダカールラリーなどにエントリーさせたいもんだ
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