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NZ南島トレッキング・フィヨルドの風と稜線のケプラートラック 後編

前編はこちらから

雨降り続く森


Iris Burn Hut(アイリスバーン・ハット)の屋根付きデッキで出発の準備を整える

山小屋レンジャーのローズは
「今日は1日シャワー(のような雨)になりそうだわ、でもね…」と空を見上げ、さわやかにニコッと

「森の屋根が守ってくれるわ!」と励ましてくれた

これだけでなんだか歩くパワーをもらった気がする
スマイル」もレンジャーの役目かもしれないね


確かに、森の屋根の下を歩く 雨にしたたり落ちる水を時々浴びながら…

でも、こんな天気の方が森はみずみずしく、鮮やかなグリーンがとても映える
こうした雨が、この森を育み、新鮮な空気を排出してくれる

雨もなかなか悪くない”と思ったのは、実は歩き始めて1時間ぐらいまで…だったりする

さすがの透湿性を誇るゴアテックスのレインコートやバックパックカバーであっても
連続する雨と汗とで、時間がたつにつれて、びしょ濡れになってしまった
でも森が風をさえぎってくれるおかげで寒くはなかった

途中、たった1つの東屋、ロッキーポイント・シェルター(Rocky Point Shelter)には、数少ないトレッカーが集結して、ひしめきあいながら、束の間の雨宿りを楽しんだ ”みんな雨に打たれている”という仲間意識さえ芽生えてくるのだった

小鳥まで”雨宿り”?
それは多分トレッカーが食べこぼす栄養たっぷりの行動食にありつけるから…だよね
だけど、そんな鳥の存在に癒やされたよ

途中マナポウリ湖が顔を出したときは嬉しかった


やっとの思いで3番目の山小屋、Moturau Hut(モツラウ・ハット)へ

ここは『収容人数40名』とこれまでの小屋が60名だったのが一気に20名減ってしまうので、予約がとれずに素通りしてしまう人も何人かいた

ひそかに「プーチン」と呼んでいたオジサンもその一人、ココでバイバイした

彼は見た目プーチンそっくりで ”コワモテ” なのにトレイルですれ違うたび、親指を立ててウインクするし、鳥が先に道を歩いていると立ち止まって、去るまで口元をゆるませながら眺めていて、実は心優しい山男でもあった


結局、全ての山小屋は土足禁止だった


モツラウ・ハットのレンジャーPUILは渋かった

森の奥でひっそり暮らしてる感があったが数日後、非番だったのか、下山してきて、MTBヘルメットをかぶり、テアナウタウンのスーパーで買い物しているところにバッタリ出くわした(笑)


レンジャーのキャラが出る情報ボード


2階の寝室 濡れたものを乾かす人も多く、うちらも例外でない

4日目の朝にもなると宿泊者と顔なじみになる

収容人数分のほとんどは時計回りの周回コースを歩いている

それは、この広いフィールドに収容人数+アルファの人数しかいないのを意味する

この夫婦とよくジェスチャーで話した
たくさんの食料をもってきて、毎晩2人仲良く、おいしそうなものを作っていた

キッチンスペースで
「おはよう! 眠れましたか?」

「グッドモーニング!イビキがうるさくて、眠れなかったわよ、アハハッ」

 

あまり人に会わず、快適なトレッキングが楽しめる贅沢な空間でもあるのだった


川を越える橋もいくつかあり、しっかり整備されている


木道にはていねいに敷かれたゴムネットや金網

晴れ上がってきた
現れた大きな川沿いでティータイム

途中、バスに乗れる地点、レインボーリーチの誘惑にメケず、ついにゴールにたどり着いた


すでに頭の中は早くビーチサンダルに替え、熱いシャワーを浴び、冷えたビールを飲むこと、しかない


タフな相棒・グレゴリー バルトロ70

ケプラートラックの公式サイトはこちら(英語なのでWeb翻訳するといいだろう)